災害アーカイブ展―令和元年東日本台風から3年― 実施報告

1.実施概要

以下会場において下記の日程で展示を行った。

10/7(金)~18(火)長野市役所 1階 市民交流スペース、2階 渡り廊下

共催:長野県/長野市/信州大学教育学部

協力:歴史的水害史料活用研究会/土木・環境しなの技術支援センター

後援:白馬村/小谷村/熊本大学くまもと水循環・減災研究教育センター デジタルアーカイブ室/

(株)LIXIL/信濃毎日新聞社/NHK長野放送局/JR東日本 長野支社

2.内容

【写真等パネル展示】

  • 災害記録写真、映像
    • 令和元年東日本台風の概要を示すパネルに加え、信毎、JR東日本、自治体提供の被災当時の写真展示、NHK長野放送局による映像を放映した。
  • 長野市被災地域における被災~現在までの記録写真
    • まちの変化と復興に向けた人々の活動の姿に関する写真をパネルに収め、被災当時と比較しながら地域の復興について分かるようなポスターを展示した。
  • 災害アーカイブ(記録を残すこと)に関する説明ポスター
  • 被災した地区の住民活動に関する写真・資料・実演など
  • 地区のコーナーを設けて、住民自身がこれまでの災害対応・復興活動について紹介・発信した。
  • “猪の満水”災害デジタルアーカイブ、2014年神城断層地震震災アーカイブ紹介
  • 歴史的な水害に関する地図絵図などを将来に伝え、防災に活用する取り組みの紹介(北陸地域づくり協会事業から:長野高専、土木・環境しなの技術支援センター、歴史的水害史料活用研究会)
    • 北陸地域づくり協会が助成している令和元年東日本台風の資料収集整理事業に関連する上記事業の概要をパネル形式で掲示した。
  • 熊本県で発生した過去の災害アーカイブ等の取り組み紹介(熊本大学)
    • 熊本地震、球磨川水害のアーカイブの紹介に関して、ポスター形式で掲示した。

【避難所関連設備等の展示】

  • 避難所運営において、衛生管理等への関心が非常に高まっていることから、災害時にも使用可能なレジリエンストイレについて展示を行った。合わせて信州大学教育学部附属松本小学校での設置事例をもとに、避難所開設時における要支援者に配慮した設備設置に関するLIXILと信州大学の共同研究についてポスター展示を行った。

【交流会】

 10月12日(水)13時30分~17時に、アーカイブ展に出展いただいた9地区の住民代表および歴史的水害史料活用研究会、(株)リクシルにお集まりいただき、展示内容の説明会を行った。復興・防災活動を行う住民からは活動経緯や課題について発表があり、流域の住民同士で意見交換を行う機会となった。

 10月12日には阿部守一・長野県知事および荻原健司・長野市長に展示を見学いただき、信州大学からアーカイブ事業に関するご説明を行った。

3.会場記録写真

展示会場の様子
10月12日の交流会の様子

4.感染症対策の措置と災害アーカイブ展特設サイト

 感染症対策のため、デジタルサイトをメインとしたオンライン展示も開催した。展示会場における感染拡大防止措置としては、各会場に消毒液を設置する、来場者には手指の消毒を実施してもらう、発熱、咳、くしゃみ、鼻水、呼吸困難、倦怠感、味覚・嗅覚異常などの体調不良がある場合は来場をお控えいただく、といった対応を行った。

※Webサイト:https://chikuma-archive.shinshu-bousai.jp/archive2022/

災害アーカイブ展特設サイト

5.取材実績

(1)テレビ

NHK長野放送局10/7(金)6:55~、7:55~NHK長野 ニュース
 10/12(水)12:15~NHK長野 昼ニュース
  18:10~NHK長野 イブニング信州
  20:45~NHK長野 信州845
 10/15(土)18:45~どどどど!信州645
長野ケーブルテレビ10/7(金)18:00~INCながのニュース
abn長野朝日放送10/12(水)17:33~、18:15~abnステーション
nbs長野放送10/12(水)11:40~NBS昼ニュース
  14:45~ふるさとライブ内ニュースコーナー
  18:09~NBSみんなの信州
SBC信越放送10/13(木)14:20~ずくだせテレビ
テレビ

(2)ラジオ

SBCラジオ10/10(月)15:00~ミックスプラス
ラジオ

(3)新聞

日付新聞見出し
9/30朝日新聞19年の台風被害 記録保存の足跡 災害デジタルアーカイブ来月12日報告会
10/1週刊長野台風19号災害から3年 「復興のすがた」展7日から市役所で
10/8長野市民新聞台風19号から3年 住民視点 復興の記録 県・市・信大 市役所でパネル展
10/13信濃毎日新聞災害記録「アーカイブ」長野で報告会、「斜面」取り上げ
10/13読売新聞防災取組共有 長野でイベント
新聞

6.参加者アンケート結果

 展示内容およびデジタルアーカイブ事業に関する意見を収集するために来場者に対しアンケート調査を行った。アンケートでは、印象に残った展示、今後アーカイブに載せてほしい内容・改善点等についてうかがった。以下、回答を一部抜粋して紹介する。

・3年が経ち、今回の台風がみんなの心からもしかしたら離れ始めているかもしれない・・・と私自身思っていましたが、このアーカイブ展のおかげで災害の悲惨さを改めて感じ、日頃の備えの大切さを考えさせられました。もう二度とこんなことがないように・・・と祈るばかりです。(佐久市・30代女性)

・水没した車がどうなったか、漏電による事故がなかったか等困ったことを発信してほしいです。(松本市・40代男性)

・災害から3年が過ぎようとしていますが、このような展示等によって伝承していくことは大切と思いました。(若穂地区・40代女性)

・写真等とても分かりやすく、当時の様子が良く分かります。これからも学校現場でぜひとも活用していきます。(豊野地区・40代男性)

以上

【お問い合わせ】

信州大学教育学部 廣内研究室(担当:内山)

026-238-4087